日本の北から南まで、1日に3000機近い航空機が飛び交っています。

 この航空機が空港を飛び立ってから目的地に到着するまで、レーダーで監視しながら、またパイロット

 と交信しながら、航空機のすべてを把握して空の交通管制を行うのが航空保安業務となります。
 航空保安職員(航空管制職)には、つぎの4つの職種があります。
 (1)航空管制官:航空交通の秩序ある流れを維持促進するために航空機へ必要な指示を出す
 (2)航空管制運航情報官:航空機の運航支援のためパイロットへの情報提供など円滑な運航をサポートする
 (3)航空管制通信官:洋上を飛行する航空機に対し、航空管制機関からの管制承認等を伝達する
 (4)航空管制技術官:無線電話、レーダー等の管制施設や航空保安無線設備などの運用、管理を行う
 航空保安職員(航空管制職)に就くためには、

 ①航空保安大学校学生採用試験からの道
  航空保安大学校学生採用試験に合格し、各航空保安職員になります。
  航空保安大学校学生採用試験の道は非常に厳しく、航空管制科では倍率50倍程度、その他でも5倍以上の倍率となります。

 ②航空管制官採用試験を直接受ける道
  航空管制官採用試験を直接受けることもできます。
  この場合も非常に狭き門で、採用倍率は50倍程度となっています。

 ③本校専攻科情報通信コースからの道
  本校専攻科にて、第二級総合無線通信士、または第二級陸上無線技術士を取得の後、航空管制運航情報官、
  または航空管制技術官採用試験を受験します。無線通信士、無線技術士の有資格者が極めて少ないため、比較的採用され
  易い傾向があります。
 私は、平成19年7月に国土交通省航空局へ入省して、現在は研修のために那覇空港を拠点として全国を飛び回っています。航空管制運航情報官の業務内容は、滑走路の点検や、航空会社との航空機を駐機する場所(SPOT)の調整を実施したり、無線(VHF)を使用して航空機への気象情報および航空交通情報の提供など多岐にわたります。

 研修がすべて無事に終了した後は、国家公務員ということもあり全国の空港に配属されて、管制塔などで仕事をする機会もあります。

 専攻科で学習した、無線工学およびシステムなどの知識と基礎を活かせる機会のある職場なので、航空管制職を目指したい方は、ぜひ三谷水産高校専攻科情報通信コースへ進学してみてはいかがでしょうか。
航空機への情報提供の様子 駐機場の調整 空港の気象情報を記録